top of page
背景2.png

『お岩木様一代記』あらすじ

安寿.png

『お岩木様一代記』は津軽平野を見下ろす秀峰岩木山に祀られた神の由縁を説く縁起物語の一つです。説経節『山椒太夫』をもとに、岩木山に伝わる安寿姫の物語をあわせて創作されたものと考えられます。東北地方のイタコなどがオシラ祭文として語っていたもので、昭和に入ってから記録されたイタコの語った祭文が残っています。語りは一人称形式になっており、仏下ろし(口寄せ)をするイタコらしく、かつて安寿であった自分の話として物語られます。父親による子供の遺棄、母親の流離、山椒太夫による過酷な責苦など、説経節らしい悲惨な展開の物語ですが、そうした逆境に屈しない安寿の生命力がこの物語の特徴であり、さらにその結末には観客の予想もしない展開が待っています。

bottom of page